6次産業化を考える Part2

■ 6次産業って、何?

1*2*3=6

1次産業に従事している方々に加工(第2次産業)、販売(第3次産業)までを指南する支援が農水省が進める6次産業化です。1 × 2 × 3 = 6という訳ですね。

味作りからデザイン、販路開拓、経営指導、資金調達などいろんな支援プログラムがありますが、一番難しいのが第3次産業。ざっくり言ってしまえばサービス業です。

これは数回のアドバイスで身に付くものではありません。商いをしている多くの人が長きに渡って苦心砕身している部分です。商売のセンス、と言っても良いでしょう。お金で解決できる問題でもありません。

例えは悪いですが、腹を空かしている人にパンを与える、これが“資金援助”に相当します。
もう一歩先を考え、小麦の育て方とパンの焼き方を教えるのが本当の支援だと考えます。つまり自立存続の術を伝授する事。
小さい事業者ですから資本も人的財産も不足しています。そこを手当するのですから支援プランナーも片手間という訳には行きません。
関わるからには一蓮托生、運命共同体。ゆえにクライアントの本気度とプランナーの力量&覚悟が大きく問われることになります。

 

■ 小豆(あずき)を使った商品と言えば?

多くの方がようかん、ぜんざい、○○饅頭の類いを思い浮かべるでしょう。それだけ市民権を得た商品と言えますが、ゆえに盲目的に企画を進めるプランナー、デザイナー、クライアントがいます。
しかし彼らに問いたい。「あなたがようかんを最後に食べたのはいつですか?」

使用シーンが思い浮かばない、それは自分の実体験から出て来た企画では無いからです。概念上の産物はリアリティーが無い。しかも年3%ずつ目減りしている市場に敢えて参入すべきなのか。
統計命、とは申しませんが最低限のリサーチは必要です。
「いや、贈答用として開発したんだ」と言うかも知れませんが、カタチとしての贈り物なら“とらや”の羊羹を選ぶでしょう。しかも“夜の梅”より高価にもかかわらず完成度の低い表現なら言わずもがな、です。

「若い人達に受けるデザインをして欲しい」とも良く言われます。
しかし若い彼&彼女達はお金がありません。商売仇はもはや他の菓子では無く通信機器(モノならまだしも電波という目に見えないもの)ですので田舎の菓子屋一軒でどうなるものではありません。
でも若者受けを狙ってキャラクターを使った商品が溢れるのです(くまもんは別格w)。
瞬間最大風速で喜んでいるクライアントにも責任があります。 一時流行った萌えキャラ商品の末路はどうなりましたか? あなたの作る商品はキャラクターに頼らねばならない程薄っぺらい中身なんですか?

我々地方に暮らす“愛すべき田舎者”は大手プロダクションの戦略が正義では無いことを自覚し覚醒せねばなりません。
何度も申し上げますが、中小零細企業は大手が真似できない“小回りの利く”戦い方(局地戦、ゲリラ戦とも言います)があるのですから。
企画・デザインは勘や概念で行うものではなく、緻密な戦略と戦術を持って行う商業活動です。事業計画、売り上げ目標無くして企画の成否を検証できるのか、という疑問も抱いています。

何だかダメ出しばかりになってしました(苦笑)。ポジティヴな話題に切り替えましょう。

 

■ 相性の良いデザイナーに出会う方法

あなたが抱えている問題を解決してくれる相性ピッタリのデザイナーに出会うにはどのようにしたら良いのでしょうか。
先日、日経デザインの編集長とお話させて頂く事があり、その際に出た話題です。コツは二つ。
まずはウェブサイトで検索し実績で判断する、評判を聞いて回る、という真っ当なやり方。
デザイナーは専門分野があります。マルチに活躍しているように見える人でも一つの得意分野を切り口にして広げています。
グラフィック、パッケージ、ウェブ、プロダクト、ファッションetc  あなたにぴったりの“問題解決人”を見つけてください。

そしてもうひとつのコツは“先生”と呼ばれる人には依頼しない(一同大爆笑)。
理由は、クライアントはデザイナーを先生と呼ぶ事で自ら壁を作ってしまう事になる=聞きたい事も聞けない雰囲気に。
そして、先生と呼ばれる事で“その気”になってしまう輩がいるという事だそうです。「私の言う事が聞けんのか!」とクライアントを恫喝する勘違い野郎もいたとか。
アート(自己表現)とデザイン(他者代弁)を混同しているデザイナーも依然多く居ますので見極めが肝要です。

私? 自分を顧みて“先生”に成り下がらないよう、野山を駆けずり回る現場主義を貫きたいと思っています。
駆け出しの頃は絵の具で汚れた手が自慢でした。Macが入って来てからはクールに仕事をこなすのがオシャレでした。

今、旬の野菜や魚の名前がスラッと出てくるのが最高にカッコいい、と感じています。

 

続く。