月別アーカイブ: 2009年3月

メンタルケアは企業を救う

■ 人材は人財

仕事柄、企画会議に同席する事がある。
意見が出て来るのは2,3人。残りはしきりとメモを取っている。いやいや、議事録係はひとりで良いし。
折角の人材が勿体ない、と思う。

こんな話にもよく出会う。

社内に笑顔が無くなってきた。
部下が悩みを抱えているようだがどのようなアドバイスをしたら良いのか分らない。
休職者や退職者が多くて…いままで教えてきた労力が台無しだ、等々。

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デザイナーは常に結果を求められる。かっこいいパッケージやポスターを作るのは手段のひとつであってそれを上手く使って企業が利益を上げられるようにする事が仕事だ。モノを作って渡しておしまい、であってはならないと思う。
営業手段としてのデザインには勿論最善を尽すが、その先の企業内部の営業さんが元気が無いと売れるものも売れなくなってしまう。
これは残念だ。折角の良い道具を使いこなせて無いのと同じ。

逆に言えば、人間が元気ならばどんなものでも勢いで売れてしまう。
モノを売って儲けるのより今ある人材を活性化して効率を上げる方が簡単だ。

問題はモチベーションの上げ方。がむしゃらに頑張れば良いといったものでは無い。
考えるから悩むんだ。進め~働け~!と言われ続けて頑張った挙げ句にボロボロになった人間を数多く見て来た。
かく言う私もその一人。身体がだるくてやる気が出ない。仕舞には朝起き上がれない事態に。

心療内科に掛かっても投薬だけで根本原因まで追求しない。そりゃ10分診療じゃ何も判らないだろ。

知りあいの紹介で出会った臨床心理士にじっくり一時間話を聞いてもらったらすっきりした。
話そうとする事によって自分が抱えていた堂々巡りの諸問題が整理され、原因が判ったのだ。
“軽い鬱”という診断が出たのも幸いした。そうか、自分はプチ鬱だったんだ、と妙に納得&安心した。
人間、不思議なもので、原因が判れば自分で何とかしようとするものらしい。
薬に頼らなくても済むようになった。

人間は心の動物。そしてその心はとてもデリケートで、ちょっとしたストレスで簡単にダメージを負ってしまう。
厄介な事に身体が心の疲れをカバーしようとして無理をする。

そしてある日突然、心の病が身体の異常を伴って発症してしまう…

この“心の病”、デザイン業界では日常化しているゆえに軽視されていたがこれは重篤な危機なのだ。
本人が辛いのはもちろん、企業にとっても財産である人的パフォーマンスの低下は大きな損失。

抽象的でつかみ所の無いものと評されることの多いメンタル(精神)。
根性とか「やる気」の問題だとされ弱音を吐くのは恥ずかしい事であるといった風潮があったのも事実。
しかし、「がむしゃらにがんばる」日本の社会は変わりつつある。

人は財産だという考え、大賛成。

 

■ もっと気軽にカウンセリング

「心と身体のバランスを考える」ことが、企業に対しても義務化(平成18年4月 労働安全衛生法改正)され、従業員の心の健康に気を遣うべき時代となった。
大変喜ばしい事ではあるが、実際企業側としてはどのような方策を取るべきなのか?

多くの企業では産業医と提携しているが、もっぱら身体的な疾患に対処するものであるか、
精神面では問診内容を報告するだけで実際の対処法まで指導は出来ていない事が多い。問題提起だけして後は任せた状態。

そこで厚生労働省が勧めるのが臨床心理士など心の専門家が行うメンタルヘルスケア対策。
企業に於いてはEAP(Employee Assistance Program)と言われる「従業員援助プログラム」が有効だ。
その効能として…

・ 社員が元気に働くことで生産効率UP
・ 精神的不安が無くなり労働災害が減少
・ 経営上のリスクマネジメントに
・ 従業員を守る企業というイメージがリクルートにも好影響 etc

臨床心理士によるカウンセリング、それは心の奥に潜んだ目に見えない傷を癒す健康対策。
こころの専門家の技を体感してはいかがだろうか。

 

参考

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/cover/topics/080905_stress/
http://www.aula-pec.jp